暴力の前で出来る事。~特急強姦事件より

例の列車内強姦事件。

2007年8月、富山発大阪行きの特急サンダーバード内のおいて、
男がたまたま近くに座っていた女性を強姦するという事件が起きた。
しかも、一部乗客らがその事態に気づいたにも関わらず、
男に「何をジロジロ見ているんだ」などと怒鳴られ、
制止はおろか車掌に通報すらできなかったという。
車内には40人近くの乗客がおり、女性のすすり泣く声が響いた。

…という平和日本にあるまじきニュースが全国に駆け巡った。
マスコミの多くは無関心を装った乗客たちの冷たさを非難した。
多くの国民も同調し、日本人の正義感のなさを嘆いた。

私個人的にも同意したいのは山々だが、それはできない。
理想を前面に出していくという姿勢は素晴らしいのだが、
現実問題として出来ることとできないことはある。

暴力の前に一般人は無力。

暴力は一種の権力である。
DVから暴力団まで暴力の前には一般人は無力である。
司法も警察も事後処理にすぎず、現実に迫る暴力の前には無力。
仇はとってくれても、身は守ってくれない。

犯人の植園貴光容疑者(35)だが、ある新聞記事に顔写真が載った。

画像


ヤクザを自称するだけのことはあって、カタギには見えない。
何するか分からない暴力の塊のような怖さが外見からわかる。

近くでこの男が強姦に及んでいるのを偶然発見。
だが「何みとんじゃワレぇ?あ?殺すぞ?」と恫喝してきた。

まっとうな人間なら目を背ける。
関わらないようにする。

襲われている女性と面識あるなら話も変わってくるが、
赤の他人が被害者ならば立ち向かう気力は萎える。

皆、それぞれ守るモノがある。
それがある以上、暴力と闘うことはできない。
逆恨みという暴力から身を守れる人間なんて存在しない。

暴力を振るう犯罪者と同じ空間内。
物陰に隠れて警察に通報するのとは訳がちがう。
万が一、通報している場面を男に勘付かれたら、
逆上した男に刺されるかもしれない。
車掌に事件を伝えに行くにも、電話で通報するにしても、
どちらにせよリスクが伴う。

一般人の正義感でなんとかなるには、せいぜい痴漢くらい。
暴力にまでリスクを伴って立ち向かえというのは無理だ。

もはや列車内に巡回警備員を配置して対処するしかない。
そういう議論にならない空気に違和感を感じる。

よほど暴力から縁遠い生活をしている者が多いのだろう。
赤の他人を守る正義感なんてものは一発殴られただけで萎える。

ただ、もし仮に被害者が自分の大切な人であったのなら、
そのときは相手と刺し違える覚悟で助けるしかないだろう。

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 1

なるほど(納得、参考になった、ヘー)

この記事へのコメント

イオリス
2007年07月02日 14:02
 今更ながら、はじめまして。イオリスと申します。
>皆、それぞれ守るモノがある。
それがある以上、暴力と闘うことはできない。
逆恨みという暴力から身を守れる人間なんて存在しない。
 私も、この部分には特に賛成です。よく、被害者が恋人だったらとか、家族だったら、とか言う人がいますけど、実際は違うんですよね。そんなおためごかしを言っているいい大人がいると、そちらの方が恥ずかしいですね。
 それに、電車男だって片想いの相手だから何とかできただけです。
 暴力には、暴力にある程度の免疫を持っている人が配備してなければ仕方ないですよ。
 まあ、暴力への免疫はあっても正義感そのものが薄い冷血漢しかいなければどうしようもないでしょうし。(けっこう、この手の冷血漢は多いのではないのでしょうか?)

 管理人さんの鋭い視点には、尊敬の念を覚えます。

この記事へのトラックバック